働きやすい職場は「行きたくなる楽しい職場」
会長として、日々どんな職場をつくりたいか。そんな思いを、綴っています。
「always smile」を合言葉に
働きやすい職場づくりで最も大切にしているのは「楽しい職場であること」です。人は、楽しさがある場所に自然と足が向くもの。学生時代も「今日はあの友達に会える」「休み時間は何をしよう」など、楽しい目的があれば行きたい場所になりました。職場も同じで、「今日はどんな人と関われるかな、どんな出来事があるかな」と期待できる場が理想ですし、会社としてもできるだけ楽しさを提供していかないといけない。社員一人ひとりが「行きたくなる職場」こそが目指す姿であり、「always smile」はそのためのキーワードです。例えば当社の会議では「15分に1回は笑おう」というグランドルールを設けています。そのような小さな積み重ねが、楽しい空気をつくり、働きやすさを育てていくのだと思います。
無駄になっている時間を追放する
職場改善で効果が出やすいのが、会議と残業の削減です。会議はテーマと参加者を絞り、時間になったらすっぱり終了。決まったことは必ず実行し、持ち越し案件も明確にします。また、日本では「始まりに厳しく終わりに甘い」文化が根強く、始業や会議の始まりは遅れることには厳しいのに、残業や会議の長引きを軽視する傾向にあります。私自身、外資系企業での経験から、こうした慣習に違和感を覚えてきました。残業を減らすには、朝一番でやるべきことを明確にし、過剰な資料作成など無駄な時間を省く意識が欠かせません。
「若い頃の自分が喜んでいきたくなるような会社」を目指して
ある日、有給休暇の消化率を100%にするよう指示を出しました。「若い頃の自分ならきっと喜ぶだろう」と思ったからです。100%はまだ実現していませんが、業界内でも高い水準にあると自負しています。ちなみに女性の育休取得率は100%です。また、有休は1時間単位で取得可能なうえ、さらに15分単位で年間5日まで取得できる「ワークライフバランス休暇」制度も整備しています。これは子育て世代の社員の声から生まれた制度で、保育園の送迎や通院、介護などに活用されています。
これらの制度は、世間の風潮に合わせようとか、働き方改革を先取りしようと思っているのではありません。会社にいる間も家族と過ごす時間も、本気でエンジョイするという基本をふまえていないと、何も始まらないと考えているからなのです。
